
creatorinterviewキャンドルアーティスト Candle JUNE氏 インタビュー
極限まで余計なものを削ぎ落した先に、自分自身の進むべき道がある。
LAST UP DATE 08/24, 2010
2010/9/1に開催するDAY STUDIO★100にて「ひかりのインスタレーション」を開催するCandle JUNE氏。「ひかりのインスタレーション」では、‘Candle Odyssey’と称する、争いのあった地を巡る旅を続けながら、 何故、キャンドルを灯すのか・・・?何故、旅を続けるのか・・・?キャンドルには、どんなメッセージが込められているのか・・・?Candle JUNEさんの経験の上に成り立つ哲学や想いから、挑戦し続けることや、積み重ねることの意味を探っていきます。今回は、その「ひかりのインスタレーション」直前に公開するCandle JUNE氏のスペシャルインタビュー。インタビューのラストには、若いクリエイターをはじめ生き方に想い悩む方に向けて指針となるスペシャルメッセージを掲載。


- 「世界各地で火を灯す」2001年に広島で「平和の火」を灯してから、「Candle Odyssey」と称する争いのあった地を巡る旅を始める。アメリカを横断、N.Y.グランド・ゼロで火を灯し、その後アフガニスタンへ。広島、長崎など毎年国内を旅し、2005年からは終戦記念日に中国チチハルにて火を灯す。新潟中越沖地震後は震災地でイベントを開催している。1994年にキャンドル制作を始める。ギャラリーやサロンなどでエキシビションを開催。LOUIS VUITTON、PRADAなどのレセプションパーティのデコレーションや様々なファッションショー、Fuji Rock Festivalをはじめとする野外フェス、また、Ben Harper、Neil Young、M.M.Wなどのライブステージに空間演出で参加。2009年にはこれまでのCandle Odysseyの集大成となる「Candle Odyssey – the book –」が出版された。
Candle JUNE Official site
http://www.candlejune.jp/
キャンドルは自分自身とのコミュニケーション。
JUNEさんが、キャンドルに出会ったきっかけからお聞かせください。
一番初めの関わりとして印象に残っているのは、小さい頃に通っていた教会。クリスチャンの家だったので、キャンドルはとても自然に生活の中にありました。
自分でキャンドルを創り始めたのは10代の終わりに一人暮らしをはじめた時からでしょうか。祈りのためのキャンドル創りというよりは実用的に、自分自身と向き合うきっかけとしてキャンドルを使っていました。当時は音楽やインテリアに凝ったりしていたのですが、キャンドルと向きあっていく中で自然と余計なものが全て削ぎ落とされていきましたね。
その結果、キャンドルが残ったというか。

Copyright(C)2001-2010, Candle JUNE/ELDNACS Inc.
誰かのためというよりは、今自分がするべきことを。
今現在、JUNEさんは世界各地の紛争地域や痛みを負った都市や土地でキャンドルを灯す活動「Candle Odyssey」をベースに、世界各地の音楽フェスやイベントで幅広く活動されています。JUNEさんがキャンドルに火を灯す時に想うことは?
昔も、今も自分のために行っていることなんです。自分は誰かのために、何かをしているという意識は特にありません。確かに、キャンドルに触れる事でストレスの緩和や癒しがあるかもしれないですが、それ自体は目的ではないというか。
自分自身、「何かするときには適切なタイミングで適正なことをしたい」と常に思っていて、限られた時間で、限られた場所で、自分自身が良いパフォーマンスするためには何ができるか?を考えて行動しているだけなんです。だから、キャンドルを灯す行為は自分にとっては「すごくシンプルなこと」なんです。
Candleはとても人に近いものだと思う。
JUNEさんにとって、キャンドルはどのような存在なのでしょう?
キャンドルは火を灯す道具としての捉え方だけではないと思っています。ある一定の限定されたサイズが物体として存在していて、減ったら足すことはできない。何か、とても人に近いものだと思うんです。魂に近いというか、人体に近いというか。火を灯す力強さがありながら、自らを燃やしてすり減っていくものであって。
10代の時に死を考えた時に、ポジティブな死に方は無いんだなというのに行き着いたことがあって。だったら、ただ何となく生きているのではなくて、積極的に無駄なく生きていきたいと思ったんですよね。キャンドルが自ら燃えるように。
そういう意味でも自分にとっては、師匠でありパートナーの様な存在です。

Copyright(C)2001-2010, Candle JUNE/ELDNACS Inc.
Candle Artistとしてキャンドルを自らの手でJUNEさんは創り続けています。キャンドルを創る時に想うことや、創りだしたキャンドルはJUNEさんにとってどの様な意味を持つのでしょうか?
キャンドルはコミュニケーションの道具でもあるけど、自分が創るものは自分自身の身を削って作っているものという意識があります。その時の自分が形になるので、出来上がる形にはあまりこだわらないんです。だから出来上がったキャンドルをみて、「今の自分」を客観的に発見することもあるんです。旅をした前と後に作ったものでは、色彩が違っていたり。
その時々の特別な形が現れるものとして捉えています。
JUNEさんの創り出すキャンドルは色がとても印象的です。儚さや、力強さ、生っぽさ・・・様々な感情が込められている気がします。
オーラソーマ的な考え方に近いのかも知れませんが、きっと自分自身が持っている色というものがあって、自分は色を手に入れて行くという感覚があるんです。
新しい色をさがすために、旅に出るという側面もあるかもしれません。旅での人との出会いや空気、光から答えや色を貰うというか。
自分で言えば、青・紫・赤・・・・・と少しづつ手に入れてきて。今は、まだ自分が持っていない色「限りなくブルーに近いグリーン」を探している途中です。

Copyright(C)2001-2010, Candle JUNE/ELDNACS Inc.

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極限まで余計なものを削ぎ落した先に、自分自身の進むべき道がある。
最後に、クリエイティブな業界で働いている・働きたいと思っている人の中には「自分自身を表現すること」「行動すること」に迷っていたり、「思うような生き方」が出来ない事に悩んでいる方も多いと思います。読者へのメッセージを頂けますでしょうか?
自分の経験でしかものはいえないけれど、色々な人を見ていると、様々な考えや物でその人自身が溢れてしまっている気がします。もっと、削ぎ落としていく作業をしてみると答えが見えてくるかもしれません。
単純にお金がたくさんあると、買い物も悩みませんよね。欲しいもの全て買えるから。でも、お金がなかったらそのお金の中で何を買うか悩みますよね?つまり、本当に必要なのか?自分が求めていることなのか?をしっかりと自分の目と耳で確かめるということ。その力を養うことが大切だと思います。
それはギリギリまで余計なものを削ぎ落としてから自分の道を決めるという事でもあって、その方が後から苦労が少ないと思います。極端な事を言うと「飲まず食わずで、何かをやる」位の方が良いんじゃないかな。そうすれば、自ずと自分で答えを出すと思うから。
例えばクリエイターになりたいと思っている人がいて自分のやりたい事、自己表現の場が「洋服作り」だと思ったら、あれもこれもって全て手に入れようとしてしまうのではなくて、まずは洋服作ってみてから考えてみれば良い。その先に、自分に足りないところや学びたいことがあれば学校にいけば良いし、憧れのデザイナーの元で働きたいのであれば、情熱を持ってアプローチするという選択もあるんじゃないかな。
ルーツを辿ると、本当の自分が見えてくる。
また、根本的な問いとして自分がどう生きていけば良いのか?本物の自分とは何か?を知る事はとても重要だと思っています。 そこを曲げてしまうと、いろんな事が「やらされているだけ」になってしまう。あれがしたい、これが好き・・・全ての欲求の源には理由があると思うんです。その欲求はどこから生まれてきたのか?そのルーツを辿ると本当の自分が見えてくる。
ルーツ探しの全てに本当の自分へのヒントが隠されているのだと思う。
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