
cat-1030インテリア・プロダクトデザイナー×バンタン講師 柴田映司 インタビュー
チャレンジに「失敗」は無い。外に出て、人と人とが掛け算になるような出会いをたくさん経験して欲しい。
LAST UP DATE 01/06, 2011
2007年には東京デザイナーズウィークにて「TOKYO DESIGN PREMIO」受賞するするなどインテリア・プロダクト業界の最前線で活躍されているTEKO DESIGN代表の柴田映司氏。日本では数少ない、A&A社 認定 VectorWorksプロフェッショナルアドバイザーの資格を持ち業界関係者向けのセミナー講師も多数務める3DCGのエキスパートでもある。「最初は普通のサラリーマンだった」と語る柴田さんが業界で活躍されるまでの道程と、バンタンデザイン研究所講師としてこれからインテリア・プロダクト業界を目指す若者へのメッセージを掲載。


- 大学卒業後、一般企業の営業職からデザイン会社「株式会社テコ」に転職。企業の新製品開発に関わる業務を主に手掛け、自動車メーカーのプロトタイプ制作やインテリアデザインを行う。1995年、スキルアップを目的に、働きながらバンタンデザイン研究所に入学。卒業後、2004年には自身の事務所「TEKO DESIGN」を設立し、2006年にA&A社 VectorWorksプロフェッショナルアドバイザーとして認定。2007年には東京デザイナーズウィークにて「TOKYO DESIGN PREMIO」受賞するするなど、活躍を続けている。
TEKO DESIGN オフィシャルサイト
http://www.tekodesign.com/
サラリーマン時代に、職人さんのモノ創りに対する姿勢に惹かれたのがきっかけ。
インテリアからプロダクトデザインまで幅広く手がける「TEKO DESIGN」の代表/デザイナーとして現在ご活躍されている柴田さんが、インテリア・プロダクトデザイナーとして、今に至るまでの話をお聞かせ下さい。
僕は美大を出ている訳ではなくて、大学卒業後は普通のサラリーマンだったんです。当時に仕事で工場の現場を手伝った際に、職人さんと一緒に仕事をさせて頂いたことが大きな経験だったと思います。最初、職人さん達は怖かったのですが、だんだん優しく接してくれるようになって仲良くさせて頂きました。そのプロフェッショナルなコミュニケーションというか、モノ創りに向かう姿勢などにとても惹かれて、モノ創りを仕事として意識するようになりました。
その後、主に施工を手掛けるインテリア業界の会社に入りました。そこでインテリア業界の仕事について、色々勉強させて頂きましたね。時は、ちょうどコンピューターが出始めた時代で、実際に絵がかけなくてもコンピューター上でデザインができるような時代が幕を上げたタイミングでした。その流れもあってコンピューター上でのデザインを勉強したら、実際に仕事で使える場面が増えて来たんです。
それで、デザインの事をさらに勉強しようと思って、バンタンに通ったんです。当時の先生がとても素晴らしい方で、色んな事を教えて頂きました。今でもお付き合いさせて頂いているんですよ。
その後に独立して、今の「TEKO DESIGN」を立ち上げました。デザイナーとしてのコネクションが無い中で会社を立ち上げたので、当時は個人的なデザイナーの集まり等に積極的に足を運んでいましたね。立ち上げた当時は、とにかく、動いて、拡げてという感じでした。

Organic Cave Chair / 2008 Tokyo Designer's Week "100% From Zero"exhibition
「TOKYO DESIGNERS WEEK」、「DESIGNTIDE TOKYO」等の展示会への出展やインテリア・プロダクト業界の最前線でご活躍されていますが柴田さんがデザインを手掛ける際に大事にしているポイントがあればお聞かせ下さい。
自分のアイディア、発想ばかり信じてしまうと、一人よがりの思い込みになってしまいがちです。いろいろな人の考えや、実際の使用者を考えて、様々な角度からの意見を取り入れられれば、自分の発想には無かった「思いやり」のようなモノが自分のデザインの中に入ってくる。その感覚を大事にしています。
作りたい物を創っているだけなら、デザイナーではなくアーティストと呼ぶべきですからね。
モノを創るってことは、料理と同じくらい人間にとって基本的で重要なこと。
現在、バンタンデザイン研究所の講師としてもご登壇頂いておりますが、学生たちにいつも伝えていることなどはありますか?
いつも話しているのは、オフィスデザインでも、インテリアデザインでも、飲食店デザインでも、プロダクトデザインでも、分けて考えすぎてしまうと、そこだけしか見えなくなってしまう事があります。人の生活は「空間」、「モノ」等の全てが統合された状態で生活しています。デザイナーはその関係性を広い視点で、もっと考え抜くことが重要だと教えています。
モノを創るってことは、「料理と同じくらい人間にとって基本的で重要なことなんだ」という意識を持って貰えたらと思っています。

Mangrove Chair / 2007 Tokyo Designer's Week "Design Premio"Awards the Prize
これから、柴田さんご自身、そして「TEKO DESIGN」はどのような展望を描いているのでしょうか?
建築、インテリア、プロダクトに垣根はないと思っているんです。つまり、デザインとしてどんな解答をだせるか?が問われていると感じています。困っていることや問題があれば、そこにデザインの観点で解決策を提示するような活動を続けて行きたいと思います。消費者と工場や製品の間にデザインが入ることで、新しいモノやコトを生み出したいんです。ゼロから消費者と一緒に考える。ゼロから工場と一緒に創り出す。といったように。
最終的に創りだしたものが、誰かの役に立てれば幸せですね。
最近やっと、医療の現場等にもデザインのフィールドが拡がって来ました。今後はきっと、デザインと当たり前のように付き合う時代がやって来ると思います。ある課題を持った人や、本当に必要と思ってくれる相手に対してデザインの観点でアプローチをすることから、これからの世の中で必要とされるデザインは生まれるのかも知れませんね。
チャレンジに「失敗」は無い。外に出て、人と人とが掛け算になるような出会いをたくさん経験して欲しい。
最後に、バンタン生やインテリア・プロダクト業界での活躍を目指す方へのメッセージをお願い致します。
あまり偉そうな事は言えないですが、新しいものにチャレンジする場合「失敗」はないと思っています。みんなリスクを背負うことや失敗することを過大に恐れてしまいがちですが、それは誰もやっていないことだから怖く感じるという側面があるんだと思います。クリエイティブ業界を目指すことも「大きなチャレンジ」だと思って是非頑張って欲しいと思います。成功も、失敗も次に必ずいきるもの。逆に楽しむ位の気持ちを持っていて欲しいですね。
あと大事なのは、出会いを拡げて色んな人と出会うことによって、自分一人では届かないところまでアイディアが広がるということ。自分や周囲に影響を与えられるような人に出会えたら、人と人の出会いは掛け算になる。どんどん大きくなる。
今はインターネットからあらゆる情報を収集する事ができます。それと同時に現実の体験も経験することが大事だと思います。様々な情報を得て、実際に体験や経験積み重ねるということを是非やり続けて下さい。皆さん、外に出ましょう!(笑)
------------------------------------------
【関連サイト】
柴田講師が様々なデザイナーと共に手掛けた「DESIGN HEART」(2010年開催)のレポートはこちらから。
http://scape.vantan.com/newsreport/eventreport/201011/design-heart115at-gallery-le-bain.php
Creator Interview 05/09, 2011
建築家・プロダクトデザイナー 板坂諭氏 インタビュー
国境や言語の壁を乗り越えて、社会の良き代弁者としてデザインに取り組み、メッセージを世界へ向けて発信していきたい。
Professional Professor Interview 01/06, 2011
インテリア・プロダクトデザイナー×バンタン講師 柴田映司 インタビュー
チャレンジに「失敗」は無い。外に出て、人と人とが掛け算になるような出会いをたくさん経験して欲しい。
School of B 11/26, 2010
Professional Professor Interview 11/11, 2010
ファッションデザイナー×バンタン講師 木村竜也 インタビュー
常に、自身の「判断」と「意志決定」に後悔のないように生きてほしい。
Professional Professor Interview 10/19, 2010
School of B 09/22, 2010
Professional Professor Interview 09/13, 2010
インテリアスタイリスト×バンタン講師 山下真太郎 インタビュー
エリートである必要なんて無い。誰にでも可能性はあるんだから。






















